奥平大兼、不安だった役作りを明かす「鳥肌が止まらなかったです」 映画『Cloud クラウド』トークイベントに登壇

2024.10.22 18:25

10月18日に開催された全国公開中の映画『Cloud クラウド』の考察イベントトークに、佐野役・奥平大兼がしんのすけ(映画感想TikToker)と登壇し、役作りや黒沢清監督とのエピソードを明かした。

本作は、ネット社会に拡がる⾒えない悪意と隣り合わせの“いま”ここにある恐さを描くサスペンス・スリラー。転売で稼ぐ主⼈公・吉井良介を菅⽥将暉、吉井の謎多き恋⼈・秋⼦役を古川琴⾳、吉井に雇われたバイト⻘年・佐野役を奥平⼤兼、ネットカフェで⽣活する男・三宅役を岡⼭天⾳、吉井が働く⼯場の社⻑・滝本役を荒川良々、そして吉井を転売業に誘う先輩・村岡役を窪⽥正孝が演じる。

奥平が演じる「佐野」は、菅⽥将暉が演じる転売屋の吉井に雇われたアルバイトの⻘年。劇中でそれ以上の詳しい説明はされないが、本作が公開されるや、佐野の謎めいた佇まいや⾔動に関して「佐野くん⼀体何者?」「佐野の正体が謎過ぎる」「奥平⼤兼が⿊沢清の世界観のメフィスト的なキャラクターを完璧に演じている」などと話題に。そんな声に応えるため、佐野を演じた奥平本⼈と共に佐野について考察するというイベントが開催。発売開始後わずか10分で完売した本イベントに奥平が姿を⾒せると、映画を観終えたばかりの観客が熱烈な拍⼿で迎えた。

本作に参加するにあたって、俳優陣には助監督が作成した各登場⼈物の裏設定が書かれた資料が配布されたという。通常、⿊沢監督はこうした資料をつくることはなく、今回の資料に関しても「読むかどうかは役者に委ねる」というスタンスの上で、作成・配布にOKを出したそうだが、奥平は⿊沢監督から「できるだけ読まないで」と直接⾔われたと振り返る。

「佐野は謎だらけの役で『何を基準に演じればいいんだろう?』という疑問が台本を最初に読んだ時からずっとありました。⿊沢さんに初めてお会いする時は、役柄についてたくさん聞こうと思っていたんですけど『設定資料はできるだけ読まないで』と⾔われて、⿃肌が⽌まらなかったです(笑)。僕は出演陣の中でも⼀番若⼿で『頑張らなきゃ!』という気持ちもある中、不安しかなかったです」と当時の⼼境を明かすも、現場で奥平から役柄について⿊沢監督に細かく質問をすることもなかったという。

「今回の⿊沢監督の演出は、いままで全然違って、すごく楽しかったんです。⿊沢監督に現場で何を⾔われるのか︖楽しみに待っていたところがあって、たしかに現場でこちらから役について質問したことはなかったかもしれません」と、役者から愛される⿊沢清監督の演出について話した。

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