『最高の教師』で注目の俳優・のせりん “Z世代のネクストSNSアイコン”と呼ばれる20歳の素顔 夢は「仲野太賀さんと共演」
2023.9.9 18:00【エンタメの未来を彩る光をキャッチ! シリーズ「未来予知」】
“Z世代のネクストSNSアイコン”と称され、若者から絶大な支持を得るのせりんに独自インタビュー。2022年に配信された『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』、2023年3月より放送された「Google Pixel」のCMで注目を集め、6月にはドラマ『ケーキの切れない非行少年たち』で役者デビュー。現在は『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』に生徒役で出演するなど、活躍の幅を広げる20歳の飾らない素顔に迫った。
■“のせりん”は本名!「ポップな感じでやってみることにしました」
――“のせりん”さんは本名だと伺いました。お名前について、どんな思いがありますか?
初めてお会いする人には「“◯◯りん”って芸名だと思ってました」と百発百中で言われるので、それが結構好きなんですよ(笑)。最初の話題作りになるから、すごくいいなと思っています。ちなみに、“のせ”が名字で“りん”が名前です!
――今後、もしかしたら漢字になるかもしれない?
もうちょっとイケオジになったら?(笑)。やっぱり名前とのバランスがあるじゃないですか。(自身を指さしながら)この雰囲気でひらがななら「なるほどね~」って感じですけど、もっと歳を重ねたら、漢字でやってみようかなと思っています。
■“人”に導かれてこの世界へ「正直、やっていけるのかなって…」
――のせりんさんがモデルを始めたきっかけを教えてください。
なんとなくサロンモデルをやってみたのが、誰かに写真を撮られる初めての経験でした。それからInstagramで別のサロンからもお願いされたり、洋服のブランドからモデルのお願いされたり…というのが月に1回くらいであって、モデルって面白いなと思うようになりました。モデル事務所に入ることを強く意識したことはなかったのですが、声をかけていただいてから、本格的にお仕事をするようになりました。
――もともと芸能界にご興味は?
あまりなかったというか、考えもしませんでした。テレビっ子ではあったので、「ドッキリにかかってみたい!」とか、コンテンツとしてちょっと体験してみたいな、という気持ちはありましたけど、テレビに出たいとか、芸能人になりたいとか、そういう考えはなかったです。
――『最高の教師』で連ドラに初挑戦されていますが、モデル業を始めた当初はご自身が俳優をやるとは思っていなかった?
一緒にお仕事した人からは、お芝居やらないの?と言われたこともあるんですが「ありがとうございます」でおしまいだったので、自分がお芝居をするなんて、全く思ってもなかったです。
――そこから、俳優になったきっかけは?
去年、『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』に出演した後から、芝居のオーディションが増えました。初めてカメラの前でお芝居したのは今年の3月で、今でも正直、やっていけるのかなって思います。でも、お芝居することはすごく面白いし、やっぱり『最高の教師』のオーディションを通ったというのは自分の中で大きなことなので、これからも続けていけたらいいなと思っています。
――憧れの役者さんはいますか?
仲野太賀さんが大好きです。僕がお芝居を始める前に、1度だけ一緒にお仕事をしたことがあって。雑誌の企画で、カメラがお好きな太賀さんが“平成生まれの若者を撮る”みたいな企画に呼んでいただいたんです。そのときはまだお芝居をやったことがなかったので、「芝居やらないの?」と聞かれたときに、「できないと思いますよー」みたいなことを言った矢先の今なので(笑)、10年後くらいに共演して、あらためてお話しできたらうれしいです。
■崖っぷちになると本領発揮!?「今がちょうど頑張りどき」
――芸能界に興味がないところからスタートして、「これで食べていくぞ」という感覚に変わった瞬間はあったのでしょうか。
『オオカミ』シリーズに出させていただいてから、「この仕事でやっていくんだろうな」という感覚はジワジワありました。高校を卒業してから一瞬だけ専門学校に通っていたんですけど、この仕事を続けるために中退したので、もうやってくしかないなと。崖っぷちになると結構頑張れちゃうタイプなので…って、逆に言うと崖っぷちにならないと頑張れないんですけど(笑)、今がちょうど頑張りどきだなと思っています。
――常に自分を追い込んでるタイプ?
常に追い込んじゃいます。追い込みたくないけど、気づけば追い込まれている、という状況になりがちです(笑)。
――(笑)。ジェンダーレスファッションの印象から、のせりんさんは自由に生きているような印象を持たれやすいのかなと思いますが、実際のご自身の性格は?
自由ではあると思います。自分で言うのもなんですが、かなり寛容なほうだと思いますし。でも、頑固なところもあるんです。決めたことは曲げられなくて、「柔軟なのに、変なところで頑固だよね」って、親からもよく言われます(笑)。
――具体的には、どんな頑固エピソードが?
部屋の掃除にこだわったり、ご飯も「これを食べる」といったら聞かなかったり。本当に小学生みたいなレベルの話なんですよ(笑)。そういう小さな頑固がたくさんありますけど、大きなことで言うと「モデルや俳優をやる」と決めたからには、自分的にも折れずに頑張ってほしいなと思っています。
――この仕事だと、自分の意見が通らないこともありますよね?
ありますね。でも、だからいいのかもしれないです。レールを敷かれるのは好きじゃないけど、自分で敷いたレールに対して、ちゃんと指示してくれる人がいたらやっていけるのかな、という他力本願です(笑)。
■今も変わらないSNSのこだわり「ちょっとコンプラを意識して(笑)」
――これまでに挫折した経験や、何かを乗り越えた経験はありますか?
僕、逃げまくりなんですよ。習いごとも水泳、空手、ギター、ピアノといろいろやったけど、どれも長続きしなくて。でも、サッカーだけは小学生から中3までやっていました。何回も辞めるタイミングはあったので、そこはひとつ乗り越えたかな。でも最近は、挫折という挫折は経験していない気がします。もしかすると、興味を持っているものがいっぱいあるから、ひとつの分野で何かあっても挫折と感じないのかもしれないですね。
――のせりんさんは“Z世代のネクストSNSアイコン”と称されていますが、それについてはどんなお気持ちがありますか?
「他にもいるでしょー」っていう感じです(笑)。最近、初めてZ世代の“Z”の意味を知ったんですけど、アメリカで使われているビジネス用語らしいんですよ。だから、そもそも「合ってんのかな?」っていう(笑)。でも、そう言っていただけるのはうれしいです。
――SNSを始めた頃と今で、こだわりなどに変化はありますか?
変わったという意味では、タイアップとか仕事の投稿が増えました。すごくうれしくてありがたいことなんですけど、SNSはそんなに“仕事仕事”したくないなと思っていて。一貫しているのは、本当に何も考えないで、取り繕わないで、あったことを載せるツールとして使っていること。ちょっとコンプラを意識しつつ(笑)、自分が好きな服を着たときに載せるとか、これからもそういう使い方をしていくのかなと思います。
――いろんなことに興味があるとのことですが、これから挑戦したいことは?
お芝居は、もちろんこれからも挑戦したいなと思います。あとは僕、パリコレとか海外のファッションウィークに1回も行ったことないんです。お仕事で呼んでいただけたらすーごくありがたいですけど(笑)、フランスやイギリスには友達がいるので、まずはプライベートで行ってみたいです。
――最後に、3年後や5年後の近い未来に「こういう人になっていたい」という理想を聞かせてください。
3年後も5年後も、このままでいられたらうれしいです。売れたらどうなるかわからないけど(笑)、本当に変わらないでいたいです。中学時代の友達と遊んでいるような、今の環境も変わってほしくないなと思っています。あまりお鼻が伸びるタイプではないので大丈夫かなとは思うけど、これからも地に足をつけて頑張っていきたいです。
【のせりん Profile】
2003年3月25日生まれ。東京都出身。高校在学中よりファッションモデルとして活動を開始。「WEGO」「DIESEL」など様々なファッションブランドでモデルを務める。SNSで自由なライフスタイルやジャンルレスなファッションを発信し、そのセンスが若者の注目を集める“Z世代のネクストSNSアイコン”。2022年夏、『オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない』(AbemaTV)に出演。2023年6月にドラマ『ケーキの切れない非行少年たち』(NHK BS1)で俳優デビューを果たした。