「2.5次元ナビ!シアターvol.2」キャストに単独取材!意外な“2.5次元あるある”に大盛り上がり

2023.10.22 16:00

CS放送「日テレプラス」にてレギュラー放送している『2.5次元ナビ!』。MCを務める俳優の平野良が演出を務め、番組を飛び出して舞台上で様々な役者たちと“セッション“する第2弾公演「2.5次元ナビ!シアター」vol.2が11月に開幕する。entax取材班は、演出の平野良と、出演者の松永有紘、桐田伶音に単独取材を実施。桐田伶音のSNS活用法や、意外な“2.5次元あるある”話で盛り上がった。

(インタビュー前後編の後編/前編はこちらから

■キラキラして見える2.5次元舞台の裏側では役者があがいてる

――「2.5次元ナビ!シアターvol.2」のあらすじを拝見すると、2.5次元舞台の裏側を描くような内容だと感じました。そこは2.5次元俳優さんにとってリアルに近いものがあるんでしょうか?

平野 あくまでフィクションですけどね。こうなのかもしれない、というギリギリのところを攻めたいとは思っています。例えば三谷幸喜さんの映画『ラヂオの時間』(1997年)や『THE 有頂天ホテル』(2006年)、最近ですと『カメラを止めるな!』(2017年・上田慎一郎監督)みたいな作品って、実際は違うとわかっていてもその業界の裏側を見た気になってワクワクするじゃないですか。

優雅に泳いでいるように見える白鳥が、水面下ではもがいているというような姿って刺激を受けますよね。だから、一見キラキラして見える2.5次元舞台の裏側では、役者たちはけっこうあがいていたりするんだよということが伝われば面白いかなと思っています。

平野良

■SNSのおかげで今の自分がある(桐田)

――「2.5次元ナビ!シアターvol.2」では、SNS社会の現代らしい描写もあるそうですね。お三方のSNSとの関わり方を教えてください。

桐田 僕はSNSから今のような立場になれたと言っても過言ではないです。ずっとフリーで役者として活動をしていて、集客のために何をすればいいか色々考えていました。特にコロナ期間中はTikTokのダウンロード数がすごく延びていたので、「今だ!」と思ってTikTokを始めたら、フォロワーさんが4万人を超えたんです。

平野 え、何をしたらそんな数になるの?

桐田伶音

桐田 芝居をやっているから芝居系でTikTokやりたいけど、それだけじゃつまらないし……と思って色々調べていたら、TikTokのフォロワーが伸びるメソッドみたいなものを見つけて。例えばスーツを着た教師役の動画がバズったら、スーツ姿が好きな人のおすすめに上がるので、その後の動画もスーツを着るようにしました。さらに教師の演技をすることで、芝居を見たい方も、スーツ姿を見たい方も見に来てくれるので、すごく広がっていったんです。

フォロワー数が増えたおかげで、舞台に来てくださるお客様も増えて、今の事務所に入りました。まさにSNSのすごさを実感しました。

平野 すごいね、それは。

松永有紘

松永 夢がありますね。僕はSNSがちょっと苦手で……X(旧Twitter)とInstagramはやっているんですけど、TikTokはアプリすら入れていない状態なんです。何が炎上するかわからない怖さがあって。

平野 すげぇわかる。諸刃だよね。桐田君みたいにうまくハマることもあれば、急に炎上することもあるから「言いたいことも言えないこんな世の中」ですよ、ほんとに。

――急な『POISON』ですね(笑)。平野さんのXでは、サウナ情報もよく拝見します。

平野 でも、あんまり頻繁には上げられてないです。出演情報や何か気がついた時に上げるだけで。サウナは例えば公演前に行って、終わってからも行ったりするくらい好きなので、行ったら上げてみようかなとかそのくらいで。

平野良

■2.5次元俳優の「生え際」あるあるに共感!?

――作品の内容とは関係なくて良いので、“2.5次元あるある”みたいなものがあったら教えてほしいです。

桐田 僕はそこまで作品を重ねているわけじゃないので聞いた話ですが、2.5次元の役者はウィッグをかぶることが多いので、髪の毛に変なクセがついた分け目ができたり、生え際が下がる方は多いと聞きます。

平野 そう!本当にそうですよ。切ないんだよね……。

桐田 昔はおでこが手の指4本分の広さしかなかったのに、今は5本分なんだよね、と聞いたりはします。変な「あるある」ですみません(笑)。

平野 いや、それまじで「あるある」だよ。

平野良と桐田伶音

桐田 あとは、「今度こういう2.5次元舞台があるらしい」という話が出ると、キャストがまだ発表されていない段階で、裏では「この役は〇〇さんがやるんじゃない?」みたいな話は、俳優同士で盛り上がります。発表された瞬間「やっぱりね!」となることもあります。

平野 お客さんもあるよね、きっと。僕はマンガ好きでまとめ買いすることがあるんですけど、たまたまいっぱい買った時に写真を撮り、「今月こんなに読めるなんて幸せ」ってSNSに上げたんです。その中に『呪術廻戦』の新刊があったんですが、ちょうど舞台『呪術廻戦』(2023年12月)のキャスト発表前のタイミングだったらしく、「え、これ絶対そうだよ!」「(平野さんが)出るよね」みたいな書き込み見て、実際は出ないからキツかった(笑)。ただ『呪術廻戦』が好きなだけだったのに……。

松永有紘

■2.5次元俳優の新たな一面を見せたい

――ファンの方や、観に来て下さる皆さんへのメッセージをお願いします。

松永 2.5次元俳優が集まる舞台で、役者の裏側が見られて面白いですし、青春もあります! すべてを出し切ってがんばるので、楽しみにしていただけたらと思います。

桐田 台本を読んだだけでは伝わらない面白さがあるので、それを舞台上で伝えたいです。今はまず自分の役柄のことを考えているのですが、これから稽古を重ねる中で、共演者の方がどうお芝居されるかがすごく楽しみです。面白いキャラクターがいっぱい登場するので、それぞれ演じる姿も見てほしいですし、その役者さん自身も見て欲しいですし、両方見て楽しんでもらいたいです。

松永有紘、平野良、桐田伶音

平野 今回の主役は前川優希が演じますが、オリジナル作品で群像劇なので全員が主役でもあるし、全員が脇役でもあるのが良いところ。それぞれみんなが主役になり得るようなキャラクターの台本になっていますし、演出としてはそうなるように補っていきたいです。

普段2.5次元の舞台に立っている俳優たち、キャラクターとして見ていた彼らのことを知れる機会になっているので、その人の素顔や声、言葉を応援してもらえるようにディレクションしていけたらと思っています。今まで応援してきた俳優の新たな一面が見られたり、改めて魅力を再確認してもらう場になったらいいですね。

さらに、初めて知る役者さんがいて気になってもらえたら、またその方の出る舞台に足を運んでもらえるようにもしたいです。どの役者も輝いて、他の舞台も観たくなるようなディレクションを心掛けるので、今ひいきにしている役者がいる方も、推しはいないけど出演者の名前は知ってるから見てみようかなという方も、キラキラしたものから熱いものまで色々と詰め込んだ舞台にするつもりでいるので、何かしら心に響いて持って帰ってもらえるような作品になると思います。ぜひ遊びに来てください。

【あらすじ】
人気2.5次元俳優である内海は、主演舞台の本番を終わらせるといの一番に帰宅する。食事に誘われても、ありもしないリモート打ち合わせでお茶を濁す日々。ニコニコと外面も良く、一見誰とでも仲良くなるが心の距離が埋まらない。
終演後に一人で帰っているとマネージャーから説教され、道に迷い、反社会勢力風の男に遭遇したりと踏んだり蹴ったりで、バラエティのロケに行けばディレクターから怒られて、カメラマンからは意味不明なことを言われ、スタッフのミスにフラストレーションが溜まるばかり。舞台の演出家からは、あと一歩と言われるがどうしていいかわからず、共演俳優たちのアドバイスもバラバラでどうしていいかわからない。大人を、仲間を信じていない内海は仕事の合間に一人になりたくて公園で弁当を食べていると、家無きおじさんに絡まれて日々疲弊していく。そんな中、勘違いから生まれる炎上に巻き込まれ、もう業界を辞めようと思った時に、内海を守ってくれたのは、自分が信じていなかった大人たちや仲間たちだった。人と人が信じあい、つながっているからこそ生まれる表現がある。SNS上ではわからない、絆を紡ぐ「ショーマストゴーオン」。

【出演者】
前川優希
岩崎悠雅 松永有紘 桐田伶音
飯山裕太 松原凛 宮尾颯/
安里勇哉 葉山昴/
今立進(エレキコミック)/平野良
松井勇歩(友情出演)

【公演情報】
【日時】 2023年11月8日〜12日 【合計10回公演】
【脚本】 池浦毅(男肉 du Soleil)
【演出】 平野良 
【場所】 シアター・アルファ東京
〒150-0011 東京都渋谷区東3-24-7
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写真:©entax

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