雪崩で転落した先は脱出困難な“氷の監獄”…　絶体絶命の状況で孫の命を救うため祖父が思いついた脱出方法とは

お笑いコンビ・錦鯉の長谷川雅紀と渡辺隆、お笑いコンビ・ティモンディの高岸宏行、タレントのハシヤスメ・アツコが2月29日放送の『THE突破ファイル』の再現VTRに出演。雪山で雪崩に巻き込まれた人々が九死に一生を得た突破劇を演じた。

雪山へとバードウォッチングにやってきたと長谷川まさのり（長谷川雅紀）と友人の渡辺たかし（渡辺隆）、そして長谷川の孫である悠太くんの3人。雪山を走り回っていた悠太くんが雪道で滑って転びそうになってしまった。そこに偶然通りかかった登山客の高岸ヒロユキ（高岸宏行）とその妻の敦子（ハシヤスメ・アツコ）がすんでの所で悠太くんの転倒を防いだ。

5人で和やかに話していると山の上の方から何やら音が聞こえる。「まずい！」と高岸が気づいた次の瞬間、5人は雪崩に巻き込まれて、10m下の崖下に落とされてしまった。2月から3月にかけてのこの時期は、1年で最も雪崩が頻発する時期なのだ。

5人が落とされた場所には新雪が積もっていたためクッション代わりとなり、全員一命はとりとめたものの、悠太くんが足を怪我して骨折の可能性も考えられた。崖の表面は氷で覆われており、登るのは困難で、反対側は急流の川が流れていたため渡ることも不可能、いわば“氷の監獄”のような場所。携帯電話の電波も圏外で助けを呼ぶこともできない、絶体絶命の状況へと追い込まれてしまった。

大声で助けを呼んでもこの時期の登山者はほとんどおらず全く反応がない。持っていたロープにバードウオッチング用の双眼鏡をくくりつけて崖の上に立つ木の枝に引っ掛けてみたものの、伝って登る途中で枝が折れてしまい失敗。

そうこうしている間に悠太くんの体調が悪化。低体温症を起こしかけていたのだ。付近から乾いた枝を集め、高岸の持っていた着火用のファイアスチールで火をおこすことに成功。わずかながら暖をとることはできたものの、危険な状態に変わりはない。高岸たちは3人で肩を組んでやぐらを作り、その上に敦子を立たせて崖を登らせようとするが、氷で覆われた崖にはつかまるところがなく、登りきることができなかった。

このままでは孫の命が危ない。考え抜いた長谷川が最後の手段を思いついた。それは、ファイアスチールについていたナイフを使って氷の崖を削り、即席の足場を作りながら登っていくという方法だった。地道に、しかし着実に崖を登っていく長谷川はついに崖を登りきることに成功する。それから1時間後、下山した長谷川からの通報を受けてレスキュー隊が到着し、残っていた4人も無事保護された。大切な孫を救おうとするおじいちゃんの勇気ある行動が実を結んだ突破劇だった。

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写真提供：（C）日テレ