レジェンド編集者が語る『北斗の拳』制作秘話!「経絡秘孔を突いたら破裂するっていうのは…」

2024.8.8 11:15

8月7日放送の『笑ってコラえて!頑張る若者2時間SP』では、漫画家を目指す高校生に密着。レジェンド編集者が超名作漫画『北斗の拳』の製作秘話を明かした。
 
公立学校では全国初となる“マンガ学科”を開設した熊本県立高森高等学校に密着している『1年たったらこうなりましたの旅 漫画家編』。この企画で取材した高校生の1人が先日、コミックゼノンで誌面デビューを果たしていた。
 
掲載されたのは、出版社コアミックス主催の『第11回九州国際まんが賞』のサイレント部門に応募していた2年生の荒木さんの作品。釣り中に命を落とした父の遺志を継ぎ、巨大カジキを釣りあげようとする主人公を描いた作品で、見開きページいっぱいに描かれた迫力のある巨大カジキの姿が印象的だ。荒木さんの作品は優秀賞に選ばれ、その上の“グランプリ”と“準グランプリ”が、今回は該当者なしだったため、荒木さんの作品が最上位となったのだ。
 
受賞の知らせを受けた荒木さんは「すごい自信がついた」「次ももっと上を目指したいなと思いました」と喜びを語ってくれた。ちなみに賞金10万円の使い道については「う~ん」と悩んだ後「マンガを大人買いします」と、漫画家を目指す若者らしい答えが返ってきた。他にも高森高校からは“未来賞”に1人、“期待賞”に3人が選ばれるという素晴らしい結果だった。
 
後日、荒木さんの作品『再戦』が掲載されたコミックゼノンが学校に届けられた。「おぉ…スゴい…マンガになってますね」「他人が描いたのを見てる気分…」とつぶやきながら、震える手でページをめくる荒木さん。「プロの漫画家と名を並べてるのがうれしいです」と、誌面を見て改めて喜びを実感していた。
 
そんな高森高校に、ある伝説の男が訪れていた。その人物とは、週刊少年ジャンプの黄金期を支えた元編集長・堀江信彦さん。『北斗の拳』の原哲夫や『シティーハンター』の北条司と言った有名漫画家とタッグを組み、数々の名作を世に出してきた漫画界のレジェンドだ。「日本のマンガは基本的には漫画家がいて、そこに編集者ってのがいることで発展してきました」と語る堀江さんは「(北斗の拳の)経絡秘孔を突いたら破裂するっていうのは、僕のアイデアです」と、超名作の知られざる裏話を語ってくれた。作者の原哲夫も「そんなバカな!」と最初はこのアイデアを断ったという。しかし「彼はものすごい演出力があるんですよ。だから、時間差を演出したんだね」「突かれたあと“全然痛くねーよ”って言ってたら破裂しちゃうっていう、時間差を使って演出して大ヒットにつながった」と、アイデアを天才的な演出力で大ヒットに結びつけた漫画家の力をアピールした。
 
荒木さんが受賞したまんが賞には、サイレント部門の他に“ストーリー部門”があるが、その部門に荒木さんも「負けてられないな」と実力を認める與儀(よぎ)さんが応募し、未来賞を受賞した。そして受賞した彼女にはプロの漫画編集者が担当に付くことになり、リモートで初顔合わせすることになった。彼女の担当になった垣下さんは「最初の1ページ目でスゴい惹(ひ)かれたという感じですね」と彼女の作品を評価し、彼女の人となりを探るべく話を聞いていく。
 
好きな映画を『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と即答し、最近気になっている邦画として「なんだっけ…“あぶない刑事”?」と『帰ってきたあぶない刑事』を答えるという渋い一面を見せた與儀さん。その後も和やかなムードで打ち合わせは進み、次回作の構想について「ツインテールの女の子が認めてほしいから戦う、みたいな感じで…」と明かす一幕も。「途中から“今撮影されてるんだ”っていうのを忘れるぐらい楽しかったです」と打ち合わせを振り返った與儀さんは、荒木さんの作品が掲載された冊子を見て「悔しい」とポツリ。次のチャンスを見据えて闘志を燃やしていた。
 

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写真提供:(C)日テレ

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