故・三遊亭円楽師匠の遺作映画公開 “なぞかけ”でジジイとババアにエール
2023.5.9 16:00シニアが奮闘するエンタメムービー『それいけ!ゲートボールさくら組』が5月12日(金)全国公開となる。主演を務めるのはスクリーンデビューから60年、日本を代表する名優・藤竜也(81)。
令和となっても俳優としての気力は留まることを知らず、80代となり最初の主演映画となる本作では、青春時代の友である元ラグビー部マネジャー・サクラが経営するデイサービス“桜ハウス”の倒産危機を知り、今自分達ができることで手助けしようと奮起。かつての仲間達を集結させて、どういう訳か『チームさくら組』を結成しゲートボール大会に出場して優勝を目指す主人公・織田桃次郎役を演じる。
そして高校時代からの元ラグビー部仲間には、歴戦のつわもの俳優・石倉三郎(76)、大門正明(73)、森次晃嗣(79)、小倉一郎(71)らが個性豊かなキャラクターで登場! 平均年齢76歳・合計380歳の超ベテラン俳優陣が、所狭しとスクリーンで大暴れだ。
さらに山口果林や田中美里も『チームさくら組』の一員として華を添える。他にも、桃次郎たちのかつてのラグビー部仲間で今は亡き盟友役として毒蝮三太夫(特別出演)や、その孫娘で桃次郎たちにゲートボールをスパルタ指導する高校生・嶋田七海役に本田望結、さらには、生前ゲートボール愛好家としても知られていた落語家・故三遊亭円楽(友情出演)が名を連ねる。超ベテラン俳優陣が繰り広げる勧善懲悪、人情喜劇が今年、大フィーバーの予感だ。
そしてこの度、故三遊亭円楽師匠が本編中で貴重な謎かけをするシーンが解禁となった。円楽師匠は生前、日本ゲートボール連合評議員を務めており、本編でも日本ゲートボール連合評議員の三遊亭円楽役として出演している。
「この映画を成功させてゲートボール人気を復活させたいんです!」というプロデューサーの熱意に「(円楽師匠は)やるよ!」と出演即決&快諾だったが、残念ながら本作が遺作となってしまった。
劇中では、藤ふんする織田桃次郎率いるチームさくら組の試合の解説者として登場。デイサービスサクラハウスに通う高校ラグビー部時代の同級生で結成されたさくら組と、サクラハウスの土地を狙う黒沢建設ゴルフによるチームブラックファイブ。過去の両チームの対戦結果は、ブラックファイブの圧勝だったと実況が伝えると「そうですね、だけどさくら組もここ数試合見てますと力をつけてきているのでわかりませんよ」と温かく見守る。
さらに実況から「では、師匠、決勝戦と賭けまして」と無茶ぶりをされると、「決勝戦と賭けまして、電気溶接と説く。その心は・・・」と答えると、「整列してくださーい!」と審判の声がかかり、実況も「おーっと整列の声がかかりました!」と試合の実況モードに早変わり、円楽師匠は目線を下に落とし「火花散るでしょう」と、見事な返しをするも、ちょっぴり哀愁漂うシーンとなっている。
台本上には台詞として謎かけの原稿が書かれていたそうだが、本番では師匠自ら考えた謎かけが披露されているという。是非、この貴重な謎かけシーン映画館の大きなスクリーンで見て笑顔になってほしい。
老若男女が楽しめるゲートボールというスポーツに、かつての青春時代の仲間たちと奮闘する桃次郎たちの姿は、『人生には遅すぎることなんて一つもない』と“全国のジジイとババア”のみならず、各世代にエールを送り勇気づける作品だ。
『それいけ!ゲートボールさくら組』
5月12日(金)全国ロードショー