森田望智、多彩な演技で鮮烈な印象も「どれも私の一面なんだろうな」友人の言葉で再認識

2023.5.17 19:00

俳優の森田望智がこのほど、都内で行われたフジテレビ系ドラマ『バイバイ、マイフレンド』(毎週火曜・深夜25時55分~、関東ローカル、全4回)の取材会に出席。作品の見どころなどを語った。

夢も仕事もうまくいかず人生に希望を見いだせなくなっていた主人公・早川麻衣(森田)が、高校時代の親友・時田莉子(松崎未夢)、後藤絵里奈(萩原みのり)と10年ぶりに“再会”したことをきっかけに人生を見つめ直すストーリー。現在と過去が交錯するノスタルジック青春ドラマで、森田は「麻衣ちゃんは高校時代、自分のちょっとした過ちのせいで亡くなってしまった友達がいるという設定。ずっと後ろめたさや後悔、罪悪感を背負ってこの10年を生きてきて。でも、楽しい時は普通に笑ったりもするし、ふと思い出した時にすごく悲しくなっちゃったりとか、そういう相反する気持ち、罪悪感と今を生きている感覚の2つを忘れないようにしようと思ってやっていました」と役どころについて語った。

地上波の連続ドラマ初主演となるが、肩肘張ることなく、役に全力投球する姿勢は変わらない。森田は「主演だから“(カンパニーを)引っ張ろう”とかあると思うんですけど、今回は自分のお芝居に集中することだけを考えて、本当に周りの皆さんに(主役として)立たせていただいたという感じなので、いい意味でリラックスすることができて、アットホームな現場だったなぁと思います」と笑顔で撮影を振り返った。

森田望智演じる主人公の早川麻衣(C)フジテレビ

東京で派遣社員として働くかたわら、小説家を目指し、文学賞に作品を応募しては落選する日々を送っていた麻衣はある日、派遣先から契約を切られ、ラストチャンスと応募した賞にも落選。希望を失いかけた矢先、莉子や絵里奈と再び“交流”するようになる。ショートヘアにメガネ姿で麻衣を演じる森田はトレードマークのロングヘアを約25センチ切り、心境に変化があったかどうか聞かれると、「すごく乾かしやすいですし、軽くなって気持ちも朗らかで楽です。似合う服も変わったりして新鮮な気持ちになりました」と答え、「(髪を切ったのは)麻衣ちゃんのためじゃないですけど、ちょっと黒くしたり、パーマを落としたり、前髪を重くしたり、ちょっと全体的に重めになるように髪形を調整しました」と答えた。

地上波連続ドラマ初主演となる森田望智

現場で共演者と意気投合するのに時間はかからなかったようで、森田は「絵里奈ちゃん役のみのりちゃんは中学校ぐらいの時に同じレッスンに通っていて。作品でも麻衣ちゃんと絵里奈ちゃんは10年ぶりの再会を果たすんですけど、私自身もみのりちゃんとリアルに8年ぶり、9年ぶりぐらいだったので、役作りをしなくても何か懐かしい気持ちだった。莉子ちゃん(役の松崎は)はすごく伸び伸びと自由にお芝居をしていらっしゃって、そのまま莉子ちゃんが現実にいたという(感じの)方だったのでやりやすかったですし、この2人の存在がすごく大きかったです」と親友役の2人に感謝した。

森田はNetflix配信ドラマ『全裸監督』や、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』で好演するなど、作品ごとにさまざまな役柄で鮮烈な印象を残していて、最近でも映画『シティーハンター』のヒロイン・槇村香役に抜てきされるなど、注目されている。自身の高校時代を「仲のいい友達と細々と定期的に会っていたタイプ」と分析する森田は、友達から作品の感想を伝えられることもあるそうで「だいたい役をやると“雰囲気が違うね”とか、“これは、いつもの森田さんじゃないね”とか言われたりすることが多いんですけど、友達は“どれも私だ”と言うので、友達の感想を聞くと(どの役も)“たぶん私の一面なんだろうな”と思います」と語った。

今作に出演したことで、友人への思いが募った様子。森田は「やり始めてだんだん、今いるお友達をすごく大切にしたいなぁという思いがすごく出てきて。麻衣ちゃんは高校時代、自分のせいで友達が亡くなってしまったという過去があるのでより一層友達に対して強い思いがあると思うんですけど、麻衣ちゃんの出来事は私にも起こりうることだったなと思うので、今いるお友達に感謝が生まれました。“もしかしたら明日、会えなくなるかもしれない”と思ったのはこの作品のおかげ。言いたいことは言った方がいいし、してあげたいと思うことは、なるべく早くしてあげなきゃいけないなって。後悔のないようにお友達と毎日、会えるわけではないからこそ、会える時間を大切にしたいなと思いました」と明かした。

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