アニメ『俺だけレベルアップな件』“S級ダンジョン”へ挑戦も食いちぎられ…視聴者からも悲鳴の嵐「見てて心臓に悪いわ!」
2024.2.21 17:452月17日(土)よる12時よりアニメ『俺だけレベルアップな件』第7話『Let’s See How Far I Can Go(どこまでいけるか見てみよう)』が放送された。【ウィンドウ】の指示に従い、自身を裏切ったハンターたちを1人残らず手にかけた主人公・水篠旬(みずしの しゅん)は、罪の意識を感じながらも家族のために“より強くなること”を決める…。そんななか、図らずも手にした“S級ダンジョンへの鍵”。貴重なアイテムを求め無謀にも挑戦した旬は、巨大な“門番”の容赦ない返り討ちにあう。命の危機に瀕(ひん)しながら活路を探す壮絶な戦いに、SNSでは「カッコ良すぎた」「血の雨が降るほどの激戦、盛り上がるわ」と興奮する声が並ぶ一方で、「いや見てて心臓に悪いわ!」「あれでまだ1ボス目なのかw 」「もう少しレベルを上げてから向かえよ、急ぎすぎだろ…」と悲痛な声も多く見られた。
(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)
◆日常に生じたささいな変化
初めは単なる“数合わせ”だった…。戦わずとも十分な報酬がもらえるという【C級レイド】に参加した旬は、右京隼人たち一部のハンターの裏切りにあい、“ボス部屋”に取り残された。【レベルアップ】によってE級以上の実力を身につけていたことでなんとか命をつなぐが、今度は右京たち自らが襲ってくる。旬は【ウィンドウ】が提示した【緊急クエスト】に従い、裏切り者たちを1人残らず始末した…。
後日、「これをご覧ください。先日、C級ダンジョンのレイドで6人が戦死した件です」と、ハンター協会監視課課長・犬飼晃(いぬかい あきら)のもとに“報告書”が届く。一見よくある事故にも思えたが、詳細を知った犬飼はハッとする。戦死者の他に生存者として、以前に“二重ダンジョン事件”を生き延びたE級ハンター・水篠旬の名前があった。ただのD級ダンジョンから“謎の神殿”へつながっていたというその事件は、犬飼たちも生存者たちの話でしか実態をつかめていない。そこで唯一全くの無傷で生還した旬の名前が、またしても出てきたのだ…。さらに今回の事件で戦死した右京隼人は、かの有名なS級ハンター右京将人(うきょう まさと)の兄だった。「それは確かに引っかかる」。犬飼は報告書をまじまじと見つめ、考えを巡らせるのだった…。
一方、渦中のハンターである旬はいつもの日常へ戻ろうとしていた。妹・葵との2人暮らし。買ってきた“チキン”を一緒に食べる。…しかし、何気ない会話のなかどうしても思い返してしまう。刃を食い込ませる感触。ゴロリと音を立てて転がる首。顔を汚す、嫌にぬるい血しぶき…。以前なら間違いなく逃げる手段を探していただろう。だがあの瞬間は「(俺には少しのためらいもなかった。むしろ“お前ごときがこの俺に”とさえ…)」。“レベルアップ”したことで気が大きくなっていたとしても、相手はモンスターじゃない…。旬は人間の命を簡単に奪えたことに戸惑いを感じつつも、大事なのは「家族のために強くなること」「命をつなぐこと」なのだと、吹っ切るかのようにビールを飲む。
「(…なんだ?)」。突如、ビールを飲んだ旬の前に【有害成分が検出されました】と書かれたウィンドウが表示。3カウントの後、体全身を微かな光が包んだ。するといくら飲んでも、また同じ現象が起こり“全く酔えなかった”。「(…システムの特殊能力がアルコールを分解してる。何かの効果か?)」。改めてウィンドウを確認すると、【健康な日々】という長期持続型のバフがかかっていることに気づく。それは病気や有毒および異常状態に対する免疫を持ち、回生能力も向上するというもの。あの“二重ダンジョン”での最後の瞬間、目の前に表示された【シークレットクエスト:弱者の勇気】の達成報酬だった。ゆっくり確認する暇など、これまで全くと言っていいほどなかった…。
◆Elixir of Life
腕立て100回、腹筋100回、スクワット100回、ランニング10㎞。いつものように【デイリークエスト】をこなした旬は、ウィンドウの表示にふと妙な点を見つける。ランニングの項目【11/10㎞】。単なる達成条件であれば10㎞以上を計測する必要はないはずなのだが…。試しに腕立て伏せをもう1回、もう2回…。するとやはりこちらも【102/100】とカウントを増やした。「(…なるほど。どこまで行くのか試してみるか)」。
結果、各数値はちょうど2倍でストップした。まさかデイリークエストにこんな“仕掛け”があったとは…。そう思った矢先、今度はウィンドウの“デイリークエスト”の表示が【シークレットクエスト】へと変化。得られる報酬もデイリーのものとは少し違っていた。得られる【能力値】は3ポイントから10ポイントに増え、【ランダムボックス】は“祝福されたもの”か、“呪われたもの”かの選択式となっていた。
当然のように祝福されたランダムボックスを選ぶと、手のひらの上に赤い小箱が出現。ラッピングを解くように箱が開くと、光の中から1本の“鍵”が現れる。「また鍵?」。以前にも地下鉄の【インスタンスダンジョン】へ入る鍵を入手したが、今度はどこの…? ウィンドウのメッセージを見ると、どうやらそれは【ダンジョン:悪魔城】への鍵で、入手難易度はなんとSランク。そしてさらに、クリア報酬は【命の神水】の材料。強力な魔法であらゆる病気を治すアイテムだ。驚きと高揚で、旬の頬を一筋の汗が流れる。脳裏には入院する母親の姿が浮かんでいた。
◆S級の洗礼
人気(ひとけ)の減った夜、旬はとある高層ビルの足元に立っていた。今回の鍵の“使用場所”だ。旬が悪魔城への鍵を宙へ差し向けると、爆発のような光とともに青黒いモヤを漂わせた巨大な鉄の扉が現れた。もしも鍵の入手難易度がダンジョンのそれと比例するなら、この先にいるのは“次元”の異なる怪物たち…。そんな奴らを相手に「(今の俺は通用するのだろうか。怖くないと言えばウソになる…)」。ポケットの中で、以前手に入れた【帰還石】を握りしめながら、旬は扉の奥へと進む…。
扉を抜けるとそこは“地獄”だった。建物は瓦解し、あたり一面を燃え盛る業火の影響でどこもかしこも真っ赤に染まっている。そのなかでただ1つ空高くそびえる塔。あそこが悪魔の城だ。…だが、目標を見定める旬の視界を、“獣”の咆哮(ほうこう)が遮る。現れたのは3つの頭を持つ“門番”【ケルベロス】。ウィンドウに表示されるその名前は、格上を意味する赤色だ。以前戦った大蛇のモンスター【青毒牙のカサカ】が自身と同等であることを示すオレンジ色だったことを考えると、目の前の敵の強さはもはや計り知れない…。
だが、「こんなところで息絶えてたまるか…!」。旬は初めから全力で立ち向かう。【インベントリ】から“麻痺(まひ)”“出血”の効果を持つ短剣【カサカの毒牙】を取り出すと、スキル【疾走】で速度を向上。敵と一気に距離を詰め、こちらを踏み潰さんとする前足を逆に切りつけた。そのままの勢いでケルベロスの体にまとわりつきながら二度三度と攻撃を加えていく。しかし!「(ほぼダメージがない…“称号”の効果が適用されていてこれか!)」。…前に大量のおおかみモンスター【ライカン】を倒し手にした称号【ウルフ・アサシン】は、獣タイプのモンスターに対し全ての能力値を40%アップさせるはずだが…。それならばと、今度は右京たちを始末したときに得たスキル【殺気】を発動。MPを100消費する代わりに敵の能力値を全て半減させるが…? “グゥオオオォ!!”。こちらをあざ笑うかのようなケルベロスの咆哮が、その効果を取り消した。
……不意をつかれた旬は、気づけば左腕を丸ごと食いちぎられていた。だが悲鳴をあげる間も許されない。ケルベロスは続けてスキル【怒り】を発動させると、稲妻のような黒い光に包まれた。その効果は、3分間全ての能力値を倍にする…。振り上げた前足は、左半身を失った旬の体を根こそぎ吹き飛ばした。「仕方ない…、“状態の回復”!」。旬はとっさにデイリークエストの達成報酬である“1回限り”の全回復を使用。体力も左腕も“元通り”となったが、戦況は簡単には変わらない…。突進、たたきつけ、切り裂き、かみ砕く攻撃…。あっという間にHPは5分の1ほどまで現象。視界を遮るほどに出血が止まらない。“帰還石を使うしかない…”。そう思いポケットから取り出した瞬間、ケルベロスの奇襲が邪魔をする。もしもの時の命綱は、どこかへ吹き飛んでしまった。「(くッ…どうやって生き延びろって言うんだよ…!)」
◆“逆襲”の一手
「(何か方法は…!?)」。今にもケルベロスの牙がこちらをとらえるかもしれない状況で、旬は“ウィンドウの中”に必死に目を走らせる。アイテムを購入できる【ストア】はあるが、“ポーション”1つの回復量はたったの100。今の旬のHPから見れば10分の1にも満たない。そんななか、ふとインベントリに入っていた“毒薬”に目がとまる。それは、短剣とともに“青毒牙のカサカ”から入手した【カサカの毒】。刹那、旬の脳裏を閃光(せんこう)が走った。今の自分には毒に対する“免疫”がある…。
「(やるしかない!)」。旬は紫色の液体が入った小瓶を顕現させると、迷うことなく一飲みに…。【カサカの毒】は本来、敵からの物理ダメージを20%減少させる代わりに、自身の筋力を35%低下させてしまう。しかし今の旬には、狙い通り“プラスの効果”のみが残った。「よしっ!」。活路が見え始めたそのとき、激しいうなり声が耳をつんざく。牙をむき出しにしたケルベロスの奇襲を旬は避けきれなかったが、“カサカの毒”のおかげでダメージは少ない。「(まだ、動ける…!)」
すると、旬に向かってさらなる追い風が吹いた。全ての能力値を倍にしていたケルベロスのスキル【怒り】の効果時間がちょうど終わる。今こそ好機。旬は無心に刃を振るい、突き刺し、敵の肉体へ傷をつけていく。先ほどまでより明らかに耐性の下がったケルベロスにカサカの短剣の“効果”も徐々に現れ、その獰猛(どうもう)な口や目からどす黒い血液が滴り始める。だが、敵はそもそも格上。戦況が単純な力の押し合いに一時(いっとき)でも傾けば、後れをとるのはこちら側。ケルベロスの牙が、再び旬の体を貫くのにあまり時間はかからなかった…。
だが、それでも! 旬は敵に“くわえられた”まま、目の前の赤い眼球に何度も短剣を突き刺していく。時には連続で、時には抉(えぐ)るように…。“最後”の一振りのとき、旬はケルベロスの断末魔をかき消すほどに叫んだ。あふれ出る大量の血が雨のようにあたりをぬらしていく。敵の巨体が仰向けに崩れたとき、周囲の炎はすっかり消えていた。
ウィンドウの表示音が“レベルアップ”を告げる。“門番”との戦いを制した旬は【悪魔城】の入口を開くための鍵と、いくつかの装備品やアイテムを手に入れる。その中には、【命の神水】を作るための“図案”も…。この“悪魔城”のどこかに存在する3種のアイテムを集める必要があるようだった。「(今回で自分の力量が分かった。今のまま城へ入れば…)」。そびえ立つ”悪魔城”を仰ぎ見て、旬は自身の実力不足を痛感する。だが同時に「近いうちに戻って来る…必ず!」と心に誓うのだった。
……一方その頃、明かりもつかないどこかのビルの一室で、旬の“写真”を見つめる屈強な男がいた。名は、右京将人。旬が人知れず“始末”した右京隼人の弟だった。どうやら将人は、その隠された“事実”を見抜いていた…。鋭い目をニンマリとゆがませ、意味深につぶやく。「スケジュールを調整してくれ」「いつまで埋まってる?」「…それまで生きていることを願うばかりだ!」
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