全ての点と線が“つながった”…『降り積もれ孤独な死よ』最終話 視聴者「素晴らしい着地」
2024.9.12 18:459月8日に日本テレビ系日曜ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』の最終話が放送された。原作は、講談社「マガジンポケット」で連載中のマンガ『降り積もれ孤独な死よ』(原作・井龍一、漫画・伊藤翔太)。過去と現在、2つの事件の謎が幾重にも積み重なり、予測不能な結末へと誘うスリリングなヒューマンサスペンス。本ドラマでは未完の原作を元にオリジナルの要素も交えたストーリーを展開する。
(※以下、ネタバレを含みます)
警察が、東優磨(カカロニ栗谷)の事故現場付近の道を後ずさりする神代健流(杢代和人)の母・陽子(長谷川京子)の映像を確認。五味明日香(黒木メイサ)と川相総一(野間口徹)は行方を追うが、陽子は自宅におらず仕事も休んでいた。その陽子を灰川邸に呼び出した花音(吉川愛)は「私がここで、全部終わらせます」と陽子に告げるが、その言葉の意味は何なのか…。
その頃、冴木(成田凌)と森(山下美月)は、川口悟(松本玲生)が花音から受け取った灰川十三(小日向文世)の日記の最後のページを見せられる。そこには13年前の真相が書かれていた…。
13年前、灰川邸では、灰川の誕生日会が行われていた。プレゼントを取りに地下倉庫へと向かった花音だが、そこには出て行ったはずの健流の姿があった。
実の子どもがいる灰川にとって“自分たちはその子どもの代用品にすぎない”。そう思い込んでいる健流は、灰川のことを恨んでいた。そんな健流に花音は「でもここまで守って育ててくれた。その事実だけで十分でしょ。血のつながりなんてどうでもいい」と言い放つのだが、どこにも行き場のない健流は、花音の首を絞め、殺そうとする。そこへやってきた沖島マヤ(沖万美)が花音を助けるために、健流を突き飛ばすのだが、倒れた拍子にハサミが深く突き刺さり、健流は命を落としてしまう。その事実を知った灰川は、優麿と共に健流の遺体を山中に埋めたのだった。
灰川邸の地下室で、マヤのことを話し始める花音と健流の母・陽子。毎年送られてくる赤いカーネーションの送り主がマヤであることを突き止めた陽子は、マヤの元を訪れ「今年は健流が忙しくて送れないからあなたに頼んだのよね?」と迫るが、マヤは自責の念から全てを告白してしまう。陽子は自分が追い出したせいで健流が死んだという事実を認めたくないがために、マヤを突き落としたのだった。
そんな陽子にSNSでは、「2回も健流を捨てておいて、復讐(ふくしゅう)か~」「健流の身勝手さは母親譲りってことか」などの声があがっていた。
「愛する息子のために私を殺してください。それしかもう、あなたの罪も私の罪も償う方法はありません」そう訴えかける花音にナイフを振りかざす陽子。そこへ冴木と瀬川涼(笠松将)が現れ陽子を止めようとするが、そんな中で花音は自責の念から自らを包丁で貫こうとする。それを見た瀬川は「悪いのはその女だ」と陽子に向かって射撃するが、かばった冴木が撃たれてしまう。
「暴力の連鎖を止めるには、暴力で解決することでも死ぬことでもないだろ…。それにつながって来たのは暴力だけじゃない。誰かが誰かを守りたいという思いもずっとつながってきたはずでしょ…。生きないと、生きましょう。一緒に」そう言って花音に手を伸ばす冴木だが、花音が手を握り返す前に、その場に崩れ落ちてしまうのだった。
SNSでは「『守るためには…生きないと!』という冴木さんこそ、生きてくれよ。蓮水さんと一緒に、生きてよ!」「やだやだ!それだけはマジでやだ!兄弟2人とも誰かを守って撃たれるなんで」「冴木さんは生きなきゃ。絶対に」と悲しむ声が続出した。。
その後、マヤ殺害の罪を認め刑に処されることになった陽子。健流の殺害についてはマヤがすでに死亡していることと、死体遺棄罪の時効を迎えていることから、誰も起訴されることはなかった。服役している瀬川の面会に訪れた花音は「ありがとね、涼兄ちゃん。それをずっと言えずにいた」と、守り続けてくれた瀬川に感謝を伝える。森は灰川邸事件の結末を著書「繋(つな)がる」にまとめ出版をするのだった。
そして瀧本家の墓参りに訪れた花音は、そこで冴木と再会。「とりあえず歩きませんか?話す時間ならいくらでもある。生きてる限り」という冴木に、花音は「そうですね」とほほ笑むのだった。そして2人は歩きながら、自然と手が重なり会うのだった。
ラストを見届けた視聴者からは「暴力の連鎖だけでなく誰かを守りたいという思いもつながって来た。これがテーマね」「涼も記者の森も、そして灰川十三もみんな血のつながらない誰かを守っていたね」「原作にない登場人物である森さんが記者だった意味があり、素晴らしい着地だった」など、感動の声があがっていた。
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