菅田将暉 映画『Cloud クラウド』舞台あいさつに登場 撮影現場で「おびえた」エピソードを明かす

2024.10.2 13:45

本作は公開前に第81回ヴェネチア国際映画祭や第49回トロント国際映画祭など、各国の映画祭で上映されてきたが、黒沢監督によると国ごとに観客の反応は様々で、ヴェネチアでは「怖い」という反応が多かった一方、トロントでは思いもよらぬシーンで笑いが起こることもあったという。

そこで、この日の観客に「怖かった」と「笑えた」のどちらの印象が強かったかを拍手で問うと、圧倒的に「怖かった」という観客が多数!ちなみに、登壇陣の中で「怖かった」という印象が強かったという奥平は「窓ガラスがバーンっとなったり、家の外で物音がして、吉井さん(菅田)が『なんだ?なんだ?』みたいになるところが、『何かいるのかな?』というドキドキ感があって怖かったです」と明かし、菅田さんも「見られてるような背中のカメラワークが怖いよね」と同意し、奥平も「振り向いたら何かいるのかって想像しちゃって怖いです!」とうなずく。

窪田正孝
窪田正孝

また、窪田が怖かったシーンの一つとして「(吉井の勤務先の社長役を演じた)良々さんが、窓の外から(じっと)立って見ているシーンが怖い」と指摘すると、一同「あれは怖い!」と即座に同意。菅田は「現場でもめっちゃ怖かったですもん。しかもあの日、(荒川さんと)挨拶をしないまま、初対面だったので」とふり返ったが、荒川は「ただ『立っててください』と言われただけです、僕は(笑)」と困ったような笑みを浮かべていた。

荒川良々
荒川良々

黒沢監督は、お気に入りのシーンとして、菅田演じる吉井が最後に見せる表情に言及し「最高でしたね。あれだけのことをやっておきながら、ほんの小さな幸せにすがろうとする人間の情けなさ、愛らしさが一瞬出てくる。すごく胸を打ちました」と菅田の芝居を絶賛。

菅田将暉
菅田将暉

一方の菅田は、自身が拘束されたシーンに触れ「“悪の軍団”のみんなが、僕が拘束されている目の前で、どうでもいいことで、揉めるんですけど、それが、人間の極限の状況での小ささや情けなさが見えて面白い」と語る。

ちなみに“悪の軍団”のひとりで、岡山演じる三宅は、顔に袋をかぶり、上から毛が飛び出しているビジュアルが予告編やポスターでも強烈なインパクトを放っているが、岡山は「何パターンかあって、目の位置なども微調整してるんですけど、まさかあんな感じとは…。ほぼ顔が出ないってなかなかないですよね」と楽しそうに述懐。

岡山天音
岡山天音

黒沢監督は「美術部が作ってくれたんですけど、本当に安っぽい感じで、袋も乗っている毛も100円で買えるんです。袋だけだと味気ないので『もう一発、100円で何かないですか?』と聞いたら『毛が100円で売っています』と」と驚きの内幕を明かし、菅田も「誰でも200円で三宅になれるんだ!」と驚いていた。 

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