『オクトー〜感情捜査官心野朱梨〜Season2』母親の歪んだ愛がもたらした悲劇とは…「母は僕を束縛するのが生きがいだ」

2024.10.25 09:00

10月24日(木)に読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『オクトー〜感情捜査官心野朱梨〜Season2』第4話が放送された。失踪した朱梨（飯豊まりえ）の姉・紫織（松井玲奈）──。タイ人の容疑者クリット・ウォンラットは何故姉に接触しようとしたのか？放送直後からSNSでは盛り上がりを見せた。
※以下ネタバレを含みます

人の目を見ることで【感情の色】を見ることができる主人公・心野朱梨（演：飯豊まりえ）。 Season1の放送から2年が経ち、朱梨は警視庁捜査一課八係へ出向することに。新たなメンバー、そして新たなバディ・滝沢（演：影山優佳）と共に事件の謎を解明していく。

◆第4話振り返り

朱梨（飯豊まりえ）と滝沢（影山優佳）は遺体で発見された長谷川茉央（優希美青）の事件について、事件当日最後に会っていたとされる、茉央の婚約者・辺見悠哉（中尾暢樹）の取り調べをしていた。悠哉は当日、茉央と水族館でデートをしており、水族館では口論をしていた様子がスタッフなどに目撃されていた。

喧嘩の原因を訪ねると、たいしたことはなく関係は順調で両親にも紹介したばかりだったと悠哉は説明する。事件時刻は家にいたといい、両親と同居をしているがその日はすぐに自室に入ったため顔を合わせていないという。

婚約者を突然失った悠哉は一刻も早く犯人を見つけてほしいと懇願する。取り調べ中、悠哉からは“悲しみ”の色、そして両親の話をしている時には“不安”の色が見えていた。悠哉の家に行き、実家で同居している両親に話を聞く朱梨と滝沢。話を聞いている中で朱梨は両親の様子を見て違和感を覚える。父親の辺見恭平（小林隆）からは“不安”の色が、冷静にみえた母親の辺見環（清水美砂）からは“恐れ”の感情が見えたが聴取の途中から“怒り”の感情が見えていたのだ。

その後被害者・茉央の職場で聞き込みを行ったところ、友人から「婚約破棄を考えるほど悩んでいた」という新たな情報を得る。再び悠哉に話を聞く。「婚約破棄」について尋ねると、その件は解決していたから話す必要はないと思った、と答える。水族館でも茉央から、このままでは結婚できないと伝えられたが、その場は仲直りをしたため問題はない、そんな理由で殺害はしないと説明するが、悠哉からは不安よりも強い“恐れ”の感情が見えていた。

すると、近くのごみ捨て場から事件の凶器となった登山用のロープが見つかり、それは悠哉の父親・恭平のものだった。指紋も被害者の茉央と恭平のもの以外検出されなかった。恭平は事件当日一人でキャンプに行っておりアリバイがあるが、犯行は不可能ではないことから恭平の事情聴取をすることに。しかし、突如事情聴取が中止される。恭平は、警察の上層部と大学の同窓や仕事の付き合いのある関係者がいるため横槍が入ったのだった。

事情聴取は中断させられたが、恭平が茉央のことを話した時の様子から、異性として特別な感情を抱いていた可能性もあり、八係は再び捜査を続ける。事件当日、悠哉と茉央が訪れた水族館の防犯カメラを確認していると、とある人物を見つける。その映像を悠哉に見せると、ある感情が…

朱梨はその感情を見て、真実に辿り着く。
「見えました、悠哉さんの色──」

帰宅する悠哉。すると笑顔で迎える母親に悠哉は襲い掛かり、首を絞めようとする。悠哉の後を追いかけた朱梨、風早（浅香航大）、滝沢によって止められるが、風早は逮捕状を突き付ける。「悠ちゃんは悪くない！」必死に息子を守ろうとする環だったが、逮捕状が出されたのは環自身であった。

環の事情聴取が始まる。悠哉に見せた水族館の防犯カメラの映像に映っていたのは環だったのだ。環は息子に必要以上に関わり続け、監視をしており、悠哉は「母は僕を束縛するのが生きがいだ」と不満に思っていた。環から見えていた“怒り”の感情は息子を奪おうとする茉央に対するものであった。

監視はエスカレートし、茉央にも及んでいた。その件で「茉央にまで迷惑をかけるな」と悠哉に責められた環は「息子はあの女に毒された。あの女がいる限り幸せになれない」と話す。事件当日、水族館で悠哉は茉央に母親と同居してほしいと話したが、その言葉を聞いて「お母さんとの関係性を考え直さないなら結婚はできない」と口論になっていた。別れ話になると、悠哉が「母親とは距離を置く、言っても聞かなかったら縁を切る」と話している様子を環は見ており、そこで殺害を決意したのだった…

また、凶器に夫のロープを使ったのは、夫が息子に全く興味がないことを良く思っていなかったためだった。水族館の防犯カメラに映る環の姿を見たとき、悠哉は怒りの感情を見せていた。その怒りは環への怒りと何もできなかった自分自身に向けられたものであった。「あなたのためだから」と想いを押し付けることは相手を苦しめることになる、と朱梨は環に伝える。何よりも息子を優先する環…「息子のため」と話す“歪んだ息子への愛”が引き起こした悲劇だった。

真実に辿り着いた朱梨たち。取り調べ後、風早は気まずそうに屋上へ朱梨を呼び出し、手に入れた資料を渡す。そこには逮捕１週間前のクリット（Great）と姉・紫織の姿が。クリットは紫織の元を訪ねていたことがわかったのだった。