映画『カメの甲羅はあばら骨』で声優初挑戦! OCTPATH四谷真佑、栗田航兵単独インタビュー
2022.10.27 22:0010月28日に公開される劇場アニメ『カメの甲羅はあばら骨』。動物人間による青春学園コメディの今作品で主人公のクラスメイトを演じるのが、人気オーディション番組出身の注目グループ・OCTPATHの四谷真佑、栗田航兵である。entax取材班は、声優初挑戦の2人に、それぞれキャラクターへの思いや、役作りでこだわったポイントなどについて話を聞いた。
■「自分に近い」、「普段とは違う」対照的なキャラクター観
――お2人は映画『カメの甲羅はあばら骨』で声優初挑戦ということで、今回の役が決まった時のそれぞれの心境を教えてください。
四谷 僕は初めてということで、もちろんうれしいとか楽しみという部分もあったんですけれど、知り合いに声優の方がいらして、その話を聞いていたんです。だから声優の仕事がとても難しいことは知っていて。周りと比べて浮かないというか、“ちゃんとお芝居ができるかな?”という不安の方が大きかったです。
栗田 僕は演技だったり声優さんだったりというのは、本当に無縁だと思っていたんです。でも僕が演じるワニ渕ワニ平を見た時に、“僕がいる”というくらい、自分と似てるキャラクターだったので、“これは楽しみだな”と、すぐワクワクした気持ちに変わりました。
――どういうところが似ていると思われたのですか?
栗田 “声量で場を制圧する、お調子者”というのがすごく自分に近いな、というのがあって(笑)。僕も困ったら大きい声を出すし、楽しいことも大好きなので、お調子者というのもマッチしているのかな、と思います。細かいキャラクター設定についても、監督さんと顔合わせをして「この子はこういう感じで演じてほしい」と言われた時に、“あ、自分っぽい”と感じました。
――四谷さんはワニ渕と同様、主人公のクラスメイトのワシ崎ワシ也を演じていますが、ご自身と重なる部分はありますか?
四谷 普段の僕とは、少しかけ離れていると思いました。あまりクラスの中心にというタイプではなかったですし。むしろ、自分がこれまでやってこなかった表現ができるとも思って。台本をいただいてからアフレコに入るまで、“どうやって表現しよう?”と考えていたのですが、その時間はすごく楽しかったです。
――この映画は“動物人間が普通の高校を舞台に映画化される”という珍しい内容の映画です。最初、今作品に対してどんな印象を受けましたか?
四谷 原作だけを見てると、どうなるのかまったく想像がつかなかったんですけれど、キャラクターの顔が結構変わっていて、原作より親しみやすい表現になっているんです。さらに青春もののストーリーになっていたので、原作の骨に注目して見る見方もありますし、それぞれの学生のドラマとしても楽しめますし。いろんな見方ができるな、と感じました。
栗田 僕もこんな身近な学園ドラマで、しかも友情もののストーリーになると思わなかったので、いい意味でギャップを感じました。僕は最初にデモ映像をいただいた時に、1回目は生態に注目して“この動物は、人間でいったらこうなんだ”と見て、2回目で内容をしっかり追うようにしたんです。勉強もできながら、内容も楽しめる、とても満足感の高い映画だと思いました。
■同じブースでアフレコをしたことで2人の仲の良さが出せた
――監督さんからは、どう演じてほしいという要望がありましたか?
栗田 ワニ渕はスクールカーストの上位で、ワニなので暴力的だったり傲慢さだったりがすごく大事、というお話を伺いました。最初は地声っぽくやろうかな、と思ったんですけれど、実際にやってみたところ、「もっとがなったり、声を張ったりした方が、そういうキャラクターを表現できるよ」と教えていただいたんです。
だから地声とは少し違う、ちょっと作った声で演じさせていただいたんですけど、そこを維持するのがすごく大変でした。でも監督さんや他のチームの方もたくさんアドバイスをくださって、アフレコはとても楽しかったです。
――地声は優しい声ですよね。
四谷 今はお仕事なので、ちょっと抑えています(笑)。
栗田 ちゃんとお話しする時はこのトーンなんですけれど、普段楽しい時は、脳を直撃する声のトーンになるので、周りから「うるさいー!」と言われます(笑)。
――なるほど(笑)。四谷さんはいかがでしたか?
四谷 自信家のナルシストということで、僕も最初は自分で抱いたイメージで演じていたんですけれど、監督から「鼻につくような声でやってほしい」と言われまして。確かに自信家でナルシストはそういった声だな、と思ったので、それは意識するようにしました。ただ、あまり嫌味ったらしいと良くないなと思ったので、素直なナルシストというか。自分に自信を持ってる感じで演じるようにしました。ただ、あまり嫌味っぽくならないけれど、人によっては鼻につく声、を表現するのは難しかったですね。でも監督さんもみなさんも、本当に優しくて教えてくださったので、やり通すことができたと感じています。
栗田 アフレコは2人でやったんですけれど、お互い初めてだったので、「ここ、どうする?」とか言いながらやっていました。
――お互いにアドバイスし合ったりしましたか?
四谷 アドバイスというほどではないんですけれど、もともとの良さが出てたので、素直に「いいね」と言っていました。
栗田 あと、お互い確認することが多かったです。ちょっと声を変えたので、意識していないと、少しずつ変わってきてしまうんです。だから休憩中に、「こんな声だっだよね?」、「あ、そうそう」って、自分だと分からなくなってしまうので、確認したりしていました。
同じブースでアフレコをしたのですが、この2人の作中の仲の良さが出せたから、一緒の空間にいることができて良かったと思います。
――今回の体験は今後どう生かしていきたいですか?
栗田 この世界に入って初めてのことはたくさんあるんですけれど、特に今回、僕は経験すると思っていなかった声優のお仕事をいただいて。しかもいきなり映画で、自分たちの曲も主題歌に起用していただけたことが、本当にありがたいことですし、何より自分が成長する糧になったと思います。またご一緒できる機会があったらぜひやらせていただきたいですし、自分のできることの幅が広がったので、次はステップアップした栗田航兵をお見せできるんじゃないかな、と思います。
四谷 メンバーそれぞれ得意なところあるんですけど、僕はその得意分野以外のところもすごく挑戦したい、という気持ちがデビューしてから強かったんです。やっぱりメンバーの活躍が刺激になっていると思います。今回も声優初挑戦ということで、そこで新たに知ったことがありますし、またぜひやりたいです。そして今後もいろんなことに挑戦して、自分の幅を少しでも広げていきたいです。
【Profile】
栗田航兵
愛媛県出身、20歳。人気オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』元練習生の8名からなるボーイズグループOCTPATHのメンバー。“栗ちゃん”の愛称で親しまれ、グループのムードメーカー的存在。特技はホイッスルボイス、耳を動かせること。
四谷真佑
神奈川県出身、22歳。人気オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』元練習生の8名からなるボーイズグループOCTPATHのメンバー。イベントなどでMCを担当するグループのまとめ役。特技は作詞&作曲、お芝居。