⼤和⽥伸也から尾上右近へ──『ライオン・キング』30周年の節目に受け継がれた“ムファサ”のバトン
2024.9.30 14:451994年の公開から30周年を記念し、9月20日(金)~9月26日(木)の1週間限定でリバイバル上映されたアニメーション版『ライオン・キング』。その最終上映日である9月26日(木)、アニメーション版『ライオン・キング』や2019年公開の“超実写”版『ライオン・キング』で、ムファサ王の吹替声優を務めた⼤和⽥伸也が登壇する、映画『ライオン・キング』30周年舞台あいさつが開催。今年12月20日(金)に公開を控える最新作『ライオン・キング:ムファサ』で若き日の“ムファサ”の声優として尾上右近が初お披露目され、熱い思いがこもったバトンが渡された。
◆ディズニー作品初参加の尾上右近「長年の夢」
歴代作品のビジュアルが並ぶステージにまず登場したのは、ライオン・キング界のレジェンドである大和田伸也。早速、アニメーション版などでも登場したムファサの名セリフ「思い出せ」をサプライズで披露すると、会場に集まったファンたちから拍手が飛び交った──。
アニメーション版誕生から30周年を迎えた今なお、『ライオン・キング』が愛される理由を問われた大和田は、「当時、街中を歩いていると、“ムファサだ”とか“シンバのお父さんだ”とよく言われた」と懐かしみながらも、「『ライオン・キング』は、壮大な風景の中で繰り広げられる愛の物語。中でも父と子の愛情、触れ合いがとても素敵だと思ってます。それに、音楽も素晴らしいし、出てくるキャラクターもとてもチャーミングで魅力的。(アニメーション版の誕生から)30年、私の家の中は『ライオン・キング』のグッズで溢(あふ)れかえっています」と溢れる“ライオン・キング愛”を表現。
さらに、アニメーション版、“超実写”版でオファーを受けた当時を振り返り、「ムファサは、優しさや包容力を持っているキャラクター。当時アニメーションの声をやったことがなく戸惑ったのですが、ムファサが発する言葉を息子たちや周りの子どもたちに言ってあげたいという思いで引き受けました」と語った。
そんな中、サプライズでムファサ役の“超実写”吹替版声優を務めることとなった尾上右近がサプライズ登場。歌舞伎役者として知られ、近年ドラマや映画などで俳優としても活躍している右近を大和田は笑顔で迎え入れた。
今回、声優初挑戦&ディズニー作品初参加となる右近は、ムファサ役決定の気持ちについて「ムファサの声を務められるのは光栄です。歌も好きだし、ディズニー作品の声優をやるのが長年の夢でした。僕は今32歳なのですが、『ライオン・キング』30周年ということで、ほぼ同世代。『ライオン・キング』と一緒に育ったとも思っています。ムファサが大自然の中で、伝統の中で、どう生き、どのように王になったのか。僕も歌舞伎という伝統芸能の中で生きているので、通ずるものがあると思います。ムファサに対する話を聞いたときすぐに気持ちが高まり嬉(うれ)しく思いましたし、自分がやることに非常に大きな意味があると思いました」と喜びのコメント。
元祖ムファサ役として大先輩にあたる大和田から「私も30年間ずっとムファサと共に生きていたので思いは強い。若いムファサを演じていただくにあたって、凛(りん)として男らしくて、優しさも兼ね備えているような方が良いなと思っていましたが、右近さんだと聞いて大喜び。ムファサ役にぴったりだと思うし、本当に期待しています。凛とした品格、男らしさ、そういった熱いものを持ったまま演じてきってほしい」とのアドバイスを受け取り、「大和田さんやディズニーファンの皆さんのご期待に応えられるように頑張りたい」と感銘を受けている様子だった。