「脳の研究は楽しい」と成果を見ながら晩酌する研究者に所ジョージも「面倒くさくなっても“楽しい~!”」と共感
2025.6.2 11:30
5月31日放送の『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』で理化学研究所を訪問。脳神経科学の最先端で研究を続ける研究者に密着した。
「研究者って、一途でずーっと考えているから面白い人しかいないんだよ」「ところがこの面白い人はなかなか出て来ないんだよ、表に!」と、まだ取り上げられていない面白いことを紹介する企画だとMC・所ジョージから説明された新コーナー『研究するにもほどがある 理化学研究所の旅』。
初回となった今回、スタッフが訪ねたのは理化学研究所(通称:理研)。1917年に設立された、日本唯一の自然科学の総合研究所で、過去にはノーベル賞受賞者も在籍しており、日本各地に点在する研究所に約2000人の研究者が在籍しているという、まさに日本の最先端にして最大級の研究所だ。
スタッフは埼玉県和光市にある理化学研究所・本部を訪ねた。広報の方におすすめの研究者をピックアップしてもらったところ「脳の宇宙を探索している研究者」として紹介してもらったのが、生命科学博士の村山正宜さん。理研の脳神経科学研究センターで、脳の知覚メカニズムの解明を目指して研究を続けているのだという。
「(研究は)楽しいですね。ワクワクドキドキがたまらないんで」と話す村山さん。世界最大規模の顕微鏡を開発し、それを使って大規模な脳の神経細胞の活動を可視化することに世界で初めて成功するなど、数々の研究を発表していた。論文化するのに約2年費やしたそうだが、他の研究者がどんな研究をしているのかがわからない中、いち早く成果を世に出さなくてはならないというプレッシャーは大きく、週2回ぐらいのペースで悪夢を見ていたという。それだけに論文完成時には喜びよりも安堵(あんど)の方が大きかったそうだ。
元々はサッカーのスポーツ推薦で高校に進学していた村山さんだったが、高校時代にサッカー選手の夢をあきらめ、研究者を目指して180度方向転換。そんな村山さんが脳の研究を始めたきっかけは、脳の複雑さにあったという。「小さい知見をどんどん積み上げていけば、いつかは脳という複雑なシステムがわかるんじゃないか」と考えて脳の研究に足を踏み入れたのだそう。今では「夢があるし、ロマンがあるし…なんで楽しいんですかね、こんなに」としみじみ語るほど。「神経細胞という実体がちゃんとあって、活動というのもちゃんと測れて、なのに“意識”という難しい問題が解けない。そこに大きなギャップがあるんですよね。そこが面白いんでしょうね」と脳研究の楽しさを教えてくれた。